・設備投資により生産性を上げたい
・賃金の見直しをおこないたい
上記のような悩み・課題に苦しんでいる企業は多くございます。この悩み・課題を解決する上で、費用面に頭を抱えるケースがよく見受けられます。このようなご相談をいただいた際、当社労士事務所では助成金の活用を推奨しております。 具体的には、60類以上ある雇用関係助成金のひとつである人材確保等支援助成金(設備改善等支援コース)をおすすめしております。この助成金を活用することで、上記のお悩み・課題の解決に繋げることができます。 このページでは、人材確保等支援助成金(設備改善等支援コース)の詳細をご説明いたします。
人材確保等支援助成金は、魅力ある職場づくりのために労働環境の向上等を図る事業主や事業協同組合等に対して助成されるものであり、魅力ある雇用創出を図ることにより、人材の確保・定着を目的としています。
設備改善等支援コースは、生産性向上に資する設備等を導入することにより、雇用管理改善(賃金アップ等)と生産性向上を実現した企業に対して助成されるものです。
① 【計画達成助成(1回目)】…計画の開始から1年後
② 【計画達成助成(2回目)】…計画の開始から2年後
③ 【目標達成時助成】 …計画の開始から3年後
A ≪雇用管理改善計画期間1年≫
・ 設備導入費用175万円以上1,000万円未満
① 50万円、② ー、③80万円
B ≪雇用管理改善計画期間3年≫
・設備導入費用240万円以上5,000万円未満
① 50万円、② 50万円、③ 80万円
・設備導入費用5,000万円以上1億円未満
① 50万円、② 75万円、③ 100万円
・設備導入費用1億円以上
① 100万円、② 150万円、③ 200万円
受給するためには、事業主が、次の措置をすることが必要です。
1 雇用管理改善計画期間1年タイプ
(1)計画達成助成
ア 雇用管理改善計画(生産性向上に資する設備等を導入すること、雇用管理改善(賃金アップ等)に取り組むこと等)を作成し、設備等を導入する雇用保険適用事業所を管轄する労働局の認定を受けること。
イ 上記アの雇用管理改善計画に基づき、
A 生産性向上に資する設備等を導入
B 賃金アップの実施(計画前と比べて2%以上)等
(2)上乗せ助成
上記(1)の支給を受け、
A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。
B 賃金アップ(計画前と比べて6%以上)
C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその3年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが6%以上であること。)等
2 雇用管理改善計画期間3年タイプ
(1)計画達成助成(1回目)
ア 雇用管理改善計画(生産性向上に資する設備等を導入すること、雇用管理改善(賃金アップ等)に取り組むこと等)を作成し、設備等を導入する雇用保険適用事業所を管轄する労働局の認定をうけること。
イ 上記アの雇用管理改善計画に基づき、
A 生産性向上に資する設備等を導入
B 賃金アップ(計画前と比べて2%以上)
C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその1年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが0%以上であること。)等
(2)計画達成助成(2回目)
上記(1)の支給を受け
A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。
B 賃金アップ(計画前と比べて4%以上)
C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその2年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが2%以上であること。) 等
(3) 目標達成時助成
上記(2)の支給を受け
A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。
B 賃金アップ(計画前と比べて6%以上)
C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその3年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが6%以上であること。) 等
労働者の適切な雇用管理に努める事業主であること、同一事業主の全ての雇用保険適用事業所において事業主都合による解雇等していないこと、各計画期間中の離職率が30%以下であること等の要件があります。
① 次のア~オに該当するものは助成金の支給の対象から除く。
ア パソコン(タブレット端末やスマートフォン及びその周辺機器等を含む。)
イ 生産性向上に資する特種用途自動車以外の自動車
ウ 福利厚生のための設備等
エ 労働者の自宅等に設置する設備等(テレワーク用通信機器等)
オ その他、生産性向上に資する設備等の導入に該当しない設備等
② 上記①に該当しない設備等であっても次のア~スに該当する場合は助成金の対象としない。
ア 事業主が私的目的のために購入した設備等
イ 事業主以外の名義の設備等(リースは除く)
ウ 現物出資された設備等
エ 商品として販売又は賃貸する目的で購入した設備等 オ 原材料
カ 取得するも解約あるいは第三者に譲渡した設備等 キ 支払い事実が明確でない設備等
ク 国外において導入される設備等
ケ 資本的及び経済的関連性がある事業主間の取引による設備等(リース含む)や整備費用等
コ 事業主と密接な関係にあると認められる相手との取引による設備等
サ 労働局長が行う現地調査において、その存在が確認できない設備等
シ 併給調整に関する助成金等の支給に係る設備等
ス 長期にわたり反復して更新することが見込まれない契約により賃借した設備等
本助成金(コース)は、生産性向上に資する設備等を導入することにより、雇用管理改善に取り組む事業主であることが必要であり、受給する事業主は次の1~8の要件を満たすことが必要です。また、雇用管理改善計画期間1年タイプの上乗せ助成、雇用管理改善計画期間3年タイプの計画達成助成(第1回)、計画達成助成(第2回)及び目標達成時助成においては、9の生産性要件を満たす必要があります。
1 「各雇用関係助成金に共通の要件等」のAの要件に該当するとともに、Bの要件に該当していないこと。なお、A2(1)、(2)に記載したとおり、支給または不支給の決定のための審査に必要である、上記の「対象となる措置」の実施状況および支払状況等を明らかにする書類を整備・保管し、労働局等から提出を求められた場合にそれに応じることについて特にご留意ください。
2 雇用管理改善計画期間1年目タイプ、雇用管理改善計画期間3年タイプの設備投資費用5,000万円未満の対象は、「各雇用関係助成金に共通の要件等」のCの1に該当
する「中小企業」となります。なお、雇用管理改善計画期間3年タイプの設備投資費用5,000万円以上は大企業、中小企業に関わらず全ての企業が対象です。
3 認定された雇用管理改善計画に基づき、対象労働者に対して実際に雇用管理改善計画を実施し、設備等を導入し、雇用管理改善と生産性向上に取り組み、賃金アップ等の目標要件を達成した事業主であること。また、労働者の適正な雇用管理に努める事業主であること。
4 創業初年度等により、設備等の導入日の属する会計年度の前年度における財務諸表(会計期間1年(全期間)あるもの)が作成されていない事業主や休業中で経済活動の実態が把握できない事業主でないこと。
5 計画認定申請日の1年前の日から1年間経過するまでの期間において、対象労働者を継続して雇用していた事業主であること。
6 計画認定申請日から計画期間の末日を経過する日まで、対象労働者を最低1名は継続して雇用していること。
7 対象労働者以外の労働者の賃金を引き下げていないこと。
8 社会保険の適用事業所であること及び対象労働者が社会保険の被保険者であること(社会保険の要件を満たす場合に限る。)。
9 「生産性要件」を満たす事業主であること。
下記の(1)および(2)を満たしている場合に支給されます。
(1)設備等の導入日の属する会計年度の前年度と
①その1年度後を比べて0%以上伸びていること。(※)
②その2年度後を比べて2%以上伸びていること。(※)
③その3年度後を比べて6%以上伸びていること。
※ 上記①及び②は、雇用管理改善計画期間1年タイプは除く。「生産性」は「各雇用関係助成金に共通の要件等」のEの1に示す計算式によって計算する。
(2)(1)の算定対象となった期間について、雇用する雇用保険被保険者を事業主都合によって解雇等(退職勧奨を含む)していないこと。
注意 次のいずれかに該当する事業主は支給対象となりません。
1 所定の期間の離職率が30%を上回る事業主である場合
2 計画開始日の前日から起算して6か月前以降に雇用する雇用保険被保険者を事業主都合によって解雇等したことがある場合
3 基準期間に、雇用保険法第23条第1項に規定する「特定受給資格者」となる離職理由のうち離職区分1A又は3Aとされる離職理由により離職した者として受給資格の決定がなされたものの数が、離職率算定期間の初日における雇用保険被保険者数の6%を超えて、かつ、4人以上離職させていた場合
1 計画の認定申請
雇用管理改善計画を作成し、設備等の導入予定日の属する月の初日の6か月前の日から1か月前の日の前日までに必要な書類を添えて、設備等を導入する雇用保険適用事業所を管轄する労働局へ認定申請をしてください。また、計画に変更が生じる場合は、変更内容に応じて変更書を提出し、変更の認定を受ける必要があります。
2 支給申請
(1)雇用管理改善計画期間1年タイプ
① 支給申請(計画達成助成)
計画に基づいて設備等を導入し、目標要件(賃金アップ等)を達成し要件を満たしている場合、原則、計画期間終了後2か月以内に、支給申請書に必要な書類を添えて、管轄の労働局に支給申請を行ってください。
② 支給申請(上乗せ助成)
①の支給を受け、計画終了2年経過後の目標要件(賃金アップ等、生産性)を達成し要件を満たしている場合、原則、雇用管理改善計画の末日の翌日から2年経過した日の翌日から2か月以内に、支給申請書に必要な書類を添えて(※7)、管轄の労働局に支給申請を行ってください。
(2)雇用管理改善計画期間3年タイプ
① 支給申請(計画達成助成(1回目))
計画に基づいて設備等を導入し、計画1年目の目標要件(賃金アップ等、生産性)を達成し要件を満たしている場合、原則、1年目の計画期間終了後2か月以内に、支給申請書に必要な
書類を添えて、管轄の労働局に支給申請を行ってください。
② 支給申請(計画達成助成(2回目))
①の支給を受けた後、計画2年目の目標要件(賃金アップ等、生産性)を達成し要件を満たしている場合、原則、2年目の計画期間終了後2か月以内に、支給申請書に必要な書類を添えて、管轄の労働局に支給申請を行ってください。
③ 支給申請(目標達成時助成)
②の支給を受けた後、計画3年目の目標要件(賃金アップ等、生産性)を達成し要件を満たしている場合、原則、3年目の計画期間終了後2か月以内に、支給申請書に必要な書類を添えて、管轄の労働局に支給申請を行ってください。なお、賃金アップ等の後に支払われた賃金の算定のために、上記の支給申請の期間より後に支給申請できる場合があります。詳しくは労働局へお問い合わせください
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